2015-16プレミアリーグ第11節、スウォンジー・シティvsアーセナルをみました。
この試合できになったのはアーセナルのポゼッションでした。
今回は、スウォンジー戦の試合展開や今シーズンのアーセナルのポゼッションについて語ってみたいと思います。
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アーセナルのポゼッションについて
アーセナルはパスをつないでボールを運ぶサッカーを基本としていて、ボール支配率(ポゼッション)が高くなる傾向があります。
ポゼッションサッカーは相手にボールを渡さないので、試合を有利に運べるメリットがあります。
ポゼッションする最大の目的は、ゴールにつなげて試合に勝つこと。
でも、ボールを支配することが目的になってしまうこともあり、「ポゼッションのためのポゼッション」と本末転倒になってしまうこともあります。
2015-16プレミアリーグ第11節:スウォンジー・シティvsアーセナル
ポゼッションが高いほうが試合に勝てるかとえば、必ずしもそうではありません。
逆に相手にボールを持たせて、ボールを回させ、そこから逆襲を狙うやり方もあります。
アーセナルはスウォンジー戦でこの戦術でした。
この試合では、できるだけ体力を温存したいという意識が選手の動きの中にありました。
アーセナルは本来、運動量が多いチームで、サイドにボールがでれば、サイドバックは何度もオーバーラップをします。
でも、この試合ではそんな動きも少な目でした。
スウォンジーの選手が自陣でボールを保持しても、ジルーやエジルが前からプレスをかけて奪いに行こうとする動きはありません。
前線からプレスをかければ、当然体力を消耗してしまうので、スウォンジーにボールを持たせて攻めのチャンスを待つことはうまいやり方です。
ただし、このやり方をシーズン通してやれば、アーセナルの魅力がなくなってしまうので、見ている方からすれば、不満が出てくると思いますが、この試合にはそれをやる理由がありました。
この試合でなぜアーセナルが消極的だったのか?
チャンピオンズリーグでバイエルン・ミュンヘンとの大一番を控えていることもあって体力を失いたくない。
主力選手には怪我人が多いから、うまく選手をローテーションさせて休ませることができない。
といういうのが大きな理由。
それでもアーセナルは、セットプレーからジルーが先制点をあげ、その後も得点を取ってしまいました。
結果は、0-3でアーセナルの勝利。
ポゼッションは54%対46%でスウォンジーが上回っていましたが、これでも勝てるのが、現在のアーセナルのしたたかさと強さの現れだと私は思いました。
もし、アーセナルが本来のパスサッカーをやっていたら、選手の疲労は残っていたに違いありません。
これも次のミュンヘンでの試合のため。
スウォンジー戦での戦術の答えは、次の試合で出るでしょう。
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今シーズンのボール支配率
アーセナルのボール支配率がどうなっているのか気になったので、調べてみました。
プレミアリーグ
第1節 ウェストハム(H) 0-2 ● 62%
第2節 クリスタルパレス(A) 1-2 ○ 59%
第3節 リヴァプール(H)0-0 △ 66%
第4節 ニューカッスル(A)0-1 ○ 74%
第5節 ストーク(H)2-0 ○ 68%
第6節 チェルシー(A)2-0 ● 37%
第7節 レスター(A)2-5 ○ 58%
第8節 マンチェスター・ユナイテッド(H)3-0 ○ 38%
第9節 ワトフォード(A)0-3 ○ 67%
第10節 エヴァートン(H)2-1 ○ 56%
第11節 スウォンジー(A)0-3 ○ 46%
チャンピオンズリーグ
第1節 ディナモ・ザグレブ(A)2-1 ● 60%
第2節 オリンピアコス(H)2-3 ● 70%
第3節 バイエルン・ミュンヘン(H)2-0 ○ 27%
アーセナルがここまでボール支配率が50%を下回った試合は4試合で、3勝1敗。
ボールを持てなくても勝つことができているし、勝率はいいんです。
スタイルを変えたときに強さを発揮する印象。
チェルシーに敗戦したときは、ガブリエルやカソルラの退場が影響していたことも考えれます。
ユナイテッド戦は、20分までに3点を奪ってしまい、相手にボールを持たせて、有利に試合を運びました。
スウォンジー戦に似ている試合運びで、ボール支配率が下がったんだと思います。
逆に本当にボールを持てなかったのは、バイエルン・ミュンヘン戦でしょう。
この試合は、バイエルンの攻撃に耐えていました。
それでも勝てたことは大きな成果です。
アーセナルは基本的にはボール支配率が高いチームですが、相手にボールを支配させて、省エネサッカーをときにはすることが分かりました。
ポゼッションサッカーを捨てて柔軟に試合展開に対応できるのは、ベンゲルの新しい考え方かもしれないです。
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